令和元年度 福島就業支援ネットワーク総会及び研修会

2019年6月7日~8日の2日間にわたり、令和元年度の総会と研修会が行われ、県内外の就労継続支援事業所や就労移行支援事業所、障害者就業・生活支援センターなど関係機関から計53名の参加がありました。

一日目は、福島労働局と福島県障がい福祉課から、障害者雇用の現状や課題についてのご報告がありました。

その後、福島就業支援ネットワークの本田隆光代表理事より、「福島就業支援ネットワークの歩みと私たちが大事にするもの」と題した講演がありました。

就労支援は、単に就職をサポートするのではなく、その根底にある権利擁護の視点や、意思決定支援が大切であるということを、障害者権利条約などを通してお話していただきました。「働く」ことへのステップも、一つ一つ、その人の意思を大切にして支援することで、人生がその人らしいものになっていきます。どんなときでも、「決めるのは本人」であるという原則を貫けるかが問われるということでした。

続いて、令和元年度の総会が開かれ、昨年度の事業報告、会計報告、そして今年度の事業計画や予算案について報告、決議がなされました。福島就業支援ネットワークでは現在一般社団法人の取得手続きをすすめており、その意義や経過についても報告がありました。

 

二日目は当事者発表として、実際に障害者雇用として就労しているお2人の当事者から、就職から現在に至るまでのことや転機となった出来事について、福島障害者職業センターの船津カウンセラーとワークセンター麦の伊東園長がコーディネーターとなり、発表していただきました。

「就職してしばらくたってから、お客様からクレームがあり壁にぶつかったことがあったが、ワークセンター麦の支援もあって乗り越えることができ、今は後輩もできてイキイキと働けている」といったお話や、「卒業後から40代まで転職を繰り返していたが、自分がどういったことで体調不良や離職に至ったのかを振り返り、自己分析した結果を活かして、今回の就職では安定して働けている」といった貴重な体験談を聞くことができました。

その後、参加者のグループワークでは発表を聞いての感想や、自身が転機となったきっかけについて意見交換をしました。

同じ就労支援に携わるスタッフが顔を合わせ、意見を交わすことで、刺激を受けることができ、実りある二日間となりました。「働く」ということは「生きる」こと、「人生」そのものに直結していると実感し、そんな就労支援に携わることができることを嬉しく思います。ここで感じた気持ちや交わした言葉を忘れずに、今後の支援に活かしていきたいと思います。

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